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インドの人々と宗教

ジャイババシドゴリア

インド人の生活は宗教(ヒンドゥ教など)なくしては語れない。 1日はまずお祈りから始まる。もちろん起きたら自宅の神棚でお祈りするわけなんですが、 朝はあまり車も走っていない時間帯から、どこか近所にあるお寺で、 お坊さんがお祈りしているのか、鐘の音らしき音が鳴り響いている。 なぜかとてもホーリーな気持ちになります。

たくさんの神様がいるのはどうなんだろう、という気もしますが、どの神様もカラフルに描かれていて、生活の中に溶け込んでいる。 それと、いい意味で「細かいことは気にしない」。何か悪いことがあっても、災い転じて福となすといいますか、 これも神様の決めたことだから仕方ないという感じで、ある意味とても潔い。

宗教的な行事、またそれに関連して日々の暮らしに関しても、性的役割分担が割合とキッチリ決まっているので、ジェンダーフリーが絶対譲れないという場合は、 暮らしにくいかもしれません。 でも、最近日本で失われつつある、「年長者に敬意をはらう」ということに関しては、見習うべき部分がものすごく多いと思います。

インドの挨拶

インドの挨拶はとっても便利で、朝でも昼でも夜でも「ナマステ」です。 語尾に「ジー」をつけて「ナマステジー」にすると、より丁寧です。 また、手を胸の前で合掌させるという動作も加えるとより丁寧です。

「ナマスカール」「ナマスカラム」というのもあります。神様の名前が挨拶になる場合もあります。 ナマステにも神様をたたえるという意味があるようです。

実は、インド家庭料理ラニのシェフの名前は、神様の名前です。 神様の名前を使った「ハリオーム」という挨拶もあります。自分が呼ばれているようでなんだか妙な気分になるそうです。

また、インド独特の挨拶の作法があります。自分より目上の人物に敬意を払う時には、両方の足の先に軽く触るような挨拶をします。 久しぶりに会った、家族など親密な関係の人とは、両方の頬をお互い軽くタッチさせるような、かわいい挨拶もあります。

挨拶で思い出したことがひとつ。インドの新婦は、結婚披露宴のときに、たくさんの新郎の親戚や友達、近所の人などと初めて会い、 挨拶するわけなのですが、この挨拶は「両方の足の先に軽く触るような挨拶」です。 いったい披露宴でこの挨拶を何回するのか数え切れないです。「挨拶だけも疲れちゃうな~。」とハタから見ていて思いました。 つくづくインドの結婚式は体力勝負です。もちろん、新郎も新婦の親戚友人、ご近所に挨拶しまくりなのは新婦同様です。

インドの宗教と食生活

インドにに暮らす人々は、ヒンドゥ教徒 とイスラム教徒が多いです。 ヒンドゥ教では、牛は神聖な動物として崇拝されているので、ヒンドゥ教徒は牛肉は食べません。 ヒンドゥ教徒にとっては、ビーフカレーはあり得ない食べ物なのです。

また、イスラム教徒は不浄であるという理由から、豚肉を食べません。 原則としてアルコールも口にしませんし、食材はハラルフード(お祈り済みの食材)に限られています。 そんなわけで、インドでは、食材としての牛肉、豚肉その両方をあまりみかけません。 料理に使う肉は、鶏肉、羊、ヤギ肉が多いです。

鶏肉は日本でも普通に食べていますし、羊も「マトン」「ラム」などを出すレストランもありますね。ヤギは、日本ではなかなか見かけませんね。 ヤギはインドではごくごく、普通の食材です。実際食べてみると、独特の臭みがあるので、日本人には…苦手な人が多いのではないかと思います。、 おそらく、日本で食べている鶏肉、豚肉、牛肉にもすべて独特の臭みは存在し、食べ慣れているからわからないだけなのだと思います。 だからきっとヤギも慣れればおいしいと感じるはずです。

日本と大きく違う食文化としては、イスラム教にはラマダンと呼ばれる断食月があります。ヒンドゥ教でも、断食や、肉を食べない日などの 行事があります。夫の長生きを願って、妻が断食する日などもあります。

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