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インド人とへび

へび使い

へび使いを知っていますか?

もちろん、日本で暮らしていたら見ることはまずないと思いますが、テレビでご覧になったことはありませんか? 最近へび使いはインドでも減っています。へび使いは大道芸の一種ですが、さる使いと同様、現在のインドでは法律で禁止されているからです。

それでも外国人観光客向けの重要な観光資源として、一部の観光地では、いまだ黙認されているというのが現状です。

このへび(コブラ)使いを生業とする者は、まず野生のコブラを捕獲するわけです。 その時、へび使いはコブラと約束(契約)をするのです。 「私はあなたを1~2年後には必ず自由にしますから、私達が生きていくために、 あなたの人生のいっときを貸してください。」と。

へび使いは、「約束の日」が来たら契約通り必ずコブラを解放します。 ですから、約束の日が来る前に、別のコブラとまた契約をしなくてはなりません。 ちなみにへび使いのコブラは「毒牙」を取り除いてありますので、万が一噛まれても、 痛いだけで死ぬことはありません。

インド人とコブラ

インド人にとって、コブラはラッキーアイテムです。へびの中でも特別なへびと言えます。 もし、その辺で見かけたり(それはそれでコワイし、大変危険ですが)、夢に出てきたりしたら「なにか幸運なことがおこる!」と信じられています。 日本でも、白い蛇の夢を見るといいことがあるとか、金運がアップすると言われているようですね。

インド人はコブラが100歳になったら人間に変化(へんげ)すると考えています。 人間になったコブラのことを「イチャダリ」と呼びます。 イチャダリは、普通の人間と違って「黒目が大きく決して瞬きをしない」ので すぐ見分けがつきます。

「へびが人間になる」って本気で言ってるわけ?
と聞きたくなるかもしれませんが、たぶんインド人はみんなそう思っていると思います。 もし知り合いにインド人がいたら聞いてみてください。

日本にも同じような「伝説」があると思うのですが、例えば「鶴の恩返し」や「狸が人間に変化(へんげ)する」「狐に化(ば)かされる」みたいなものだと思ってください。 ある意味、「コブラが人間になる」ぐらいの話はまだまだ甘い方で、インドではもっとすごい「黒魔術(black magic)」「呪い」というものも信じられています。 その話はまた別の機会に。

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